研究成果

神経炎症の抑制を可能にする新規化合物を発? -iPS-ドパミン神経前駆細胞の移植を促進-


2020年11月16日


     小林亜希子 医学研究科助教、萩原正敏 同教授らの研究グループは、神経炎症を抑制する新規化合物アルジャーノン2を見出しました。アルジャーノン2はパーキンソン病モデルマウスにおいてサイトカイン産生を抑制し、ドパミン神経細胞の脱落を緩和しました。またアルジャーノン2はiPS細胞から作製され移植されたドパミン神経前駆細胞の生存率を改善しました。

     アルジャーノンは神経新生を促進する化合物探索からダウン症モデルマウスに治療効果がある物質として同定されましたが、本研究グループは体内動態のより良い新しい化合物アルジャーノン2を見出しました。今回の研究結果ではアルジャーノン2は神経幹細胞に加えてグリア細胞において細胞周期因子サイクリンD1-p21の分解を抑制することにより、Nrf2という転写因子を安定化することを明らかとしました。

     本研究成果は、2020年11月14日に、国際学術誌「Science Advances」のオンライン版に掲載されました

    図:本研究の概要図

    詳しい研究内容について

    書誌情報

    【DOI】 https://doi.org/10.1126/sciadv.abc1428

    A. Nakano-Kobayashi, A. Fukumoto, A. Morizane, D. T. Nguyen, T. M. Le, K. Hashida, T. Hosoya, R. Takahashi, J. Takahashi, O. Hori and M. Hagiwara (2020). Therapeutics potentiating microglial p21-Nrf2 axis can rescue neurodegeneration caused by neuroinflammation. Science Advances, 6(46):eabc1428.

    • 日刊工業新聞(11月16日 17面)に掲載されました。

    神経炎症の抑制を可能にする新規化合物を発? -iPS-ドパミン神経前駆細胞の移植を促進-
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